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彗星

 
彗星  
 
彗星について

ソラジオトークfrom OKAYAMAへようこそ 鳥取市さじアストロパーク 織部です。

今回のテーマは、「彗星について」でしたね。

放送分で解説したように、彗星と聞くと皆さんはどんなイメージがありますか?

ハレー彗星とか、ヘール・ボップ彗星とかの名前を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれませんね。

彗星は「ほうき星」とも呼ばれ、主に氷でできた天体です。

太陽に近づくと、熱で溶けて、尾っぽを引いたりします。

写真で見ると、流れ星と似ているので、夜空をすーっと流れていくイメージがありますが、天体なので星空の中で止まっているように見えます。

「彗星のごとく現れる」という言葉の通り、太陽に近づくと急に明るくなって発見されたりするので、どのくらい明るくなるのかなど予測することがとてもむずかしい天体です。

昔、彗星は地球の空気の中での現象であると考えられたり、太陽に近づいたら二度と戻ってこないと考えられたりしていましたが、ニュートンが万有引力の法則を発表すると、彗星の軌道が計算され、76年ごとに同じような軌道でやってくる彗星があることを発見。

エドモンド・ハレーは、ハレー彗星は、次に1758年に現れると予言しました。

そして、その通りに彗星が現れたことから、彗星の中には周期的に太陽のまわりをまわっているものがあることがわかり、ハレーの功績にちなんで、その彗星は「ハレー彗星」と呼ばれるようになりました。

ちなみに次回にハレー彗星が現れるのは2061年です。ぜひ見たいですね。

新しく発見された彗星が、次に地球の近くへ帰ってくるのを世界で最初に観測すると「検出」と呼ばれますが、鳥取市さじアストロパークでは、これまでに5つの彗星の検出に成功しています。

4月にポンス・ブルックス彗星が見ごろとなりました。

1812年にフランスのポンスが発見、その後、1883年にアメリカのブルックスが発見した彗星が、同じ彗星であることがわかり「ポンス・ブルックス彗星」という名前になりました。

約71年で太陽のまわりをまわる周期彗星で、地球の軌道に対して大きく傾いた軌道を描く「ハレー型」とされる彗星ですが、このタイプの彗星はどのように生まれたのか、まだよくわかっていません。

ポンス・ブルックス彗星の見ごろは、残念ながら終わってしまいました。

3月から4月中旬にかけて、日本をはじめ世界各地ですばらしい画像が、撮影されていますので、インターネットで検索していただくとご覧いただけると思います。

およそ3等級となりましたが、西寄りの低空だったため、直接目で見てもわかりませんでしたし、望遠鏡で見てもぼんやりと見える感じで、画像とのギャップにちょっとがっかりされた方もあるかもしれませんね。

彗星が目ではっきり見えることはなかなかなく、日本から見えた大彗星は1997年春のヘール・ボップ彗星までさかのぼり、もう27年も前のことになります。

実は今、地球に近づきつつあり、明るくなるかもしれないと期待されている「紫金山・アトラス彗星」という彗星があります。

今年2024年10月に目でも見えるくらいに明るくなるのではと期待されていますので、楽しみにしたいですね。

さて、鳥取市さじアストロパークで世界初観測の「検出」となった、パンスターズ彗星についてです。

この彗星は2018年に発見され、周期5年ちょっとで太陽のまわりを周っています。

2023年12月下旬に再び太陽に近づき観測できるようになると軌道計算から予想されていましたが、11月15日、さじアストロパークの103cm望遠鏡での観測で、この彗星が再び戻ってきている様子を確認し、これが世界初観測、「検出」であることが認定されました。

この彗星の観測は2023年6月からはじめ、定期的に観測を続けました。そしてやっと11月15日、とらえることに成功しました。

明るさは20.6等で、肉眼で見える最も暗い星6等星の100万分の1に近い、かすかな輝きでした。

多くの彗星は、長い楕円軌道で太陽のまわりをまわっていて、「周期彗星」と呼ばれます。

周期彗星が新しく発見されると、太陽に近い間だけ観測されますが、太陽から遠く離れると暗くなり、観測できなくなります。

そして再び太陽に近づくと観測できるようになりますが、これまでの観測期間が短いため、計算から予想される位置の精度悪く、場合によっては再観測されることなく、行方不明となる場合もあります。

そのため、新発見された彗星が次に太陽付近へ戻ってきた時に再び観測に成功することを特別に「検出」と呼び区別しています。

検出されることで、軌道がより正確に計算できるようになり、以降、行方不明になる可能性が小さくなるのです。

鳥取市さじアストロパークでは、これまでに4つの彗星の検出に成功しています。今回は5例目の検出となりました。

紹介しますと

串田・村松彗星

ミュラー彗星

ヘリン・ローレンス彗星

シューメーカー彗星

そして今回紹介したパンスターズ彗星です。

鳥取県の美しい星空、そして国内有数の望遠鏡103㎝反射望遠鏡により、世界に通用する観測をおこなうことができるのです。

ぜひ機会がありましたら、鳥取市さじアストロパークへお越しいただき、美しい星空を堪能いただければと思います。

以上解説は、鳥取市さじアストロパーク 織部でした。

 
 
 
彗星  
 
彗星はどこからやってくるのか?

問題は「流星群と関係がある天体は次のうちどれか。」で、正解は彗星でした。

彗星について説明していきたいと思います。

私たちが住む太陽系を構成する天体には、恒星である太陽を中心に、惑星、準惑星と、太陽系小天体である小惑星、彗星、太陽系外縁天体などがあります。

彗星は、本体の大きさが数キロメートルから数十キロメートルの惑星から比べると、とても小さな天体です。

成分は、そのおよそ8割が水(氷の状態)で、二酸化炭素、一酸化炭素、その他のガス、そして微量の塵(ちり)から成ります。

惑星の公転軌道は、黄道面と呼ばれる平面にほぼ沿っており、円に近い楕円を描きます。

それとは対照的に、彗星の公転軌道は細長い楕円のものが多く、放物線や双曲線軌道を描くものもあります。放物線や双曲線の軌道の彗星は、太陽に近づくのは一度きりで二度と戻ってこない(回帰しない)彗星です。

さて、彗星はどこからやってくるのか

惑星とは異なる公転軌道をもつ彗星の供給源としては、「オールトの雲」、「エッジワース・カイパーベルト」の2つが考えられています。

太陽系創成期には、原始太陽系円盤に存在していた微惑星が合体して惑星が作られたと考えられています。

また、太陽から遠い場所にあった氷と塵は、混在して氷微惑星となりました。この氷微惑星のうち、大きく成長した惑星によって太陽系の外側へと散らされたものがオールトの雲に、海王星より外側の領域で惑星の成長途中で取り残されたものがエッジワース・カイパーベルトになったと考えられています。

オールトの雲は、太陽系の外側・太陽から数万天文単位付近をぐるりと大きく球殻状に取り囲む氷微惑星の集まりで、長周期彗星はここからやってくると考えられています。

エッジワース・カイパーベルトは、氷微惑星が海王星軌道の外側にほぼ黄道面に沿った軌道で分布している場所で、短周期彗星はここからやってくると考えられています。

いずれも、それぞれの場所にある氷微惑星が何らかの原因(惑星の引力)で軌道を変え太陽系の内側へ向かう軌道に変化し、やがて太陽に近づいて「コマ」や「尾」を持つ彗星へと姿を変えるのです。

このように太陽から遠く離れた冷たい場所をふるさととする彗星は、太陽系が生まれた頃の惑星形成時の情報をそのまま閉じ込めて、太陽に向かって進んでくるのです。

彗星が太陽に近づくほど本体から放出されるガスや塵の量が多くなるため、コマは明るくなり、尾も明るく長く伸びます。しかし、太陽に近づいた際に、どの程度明るくなるか、地球からどのように見えるかは、彗星本体のサイズや表面の状態、成分、さらに地球との位置関係によっても異なるため、正確な予測は難しいのです。

近年は、小惑星と認識されていた天体が、彗星のような蒸発活動が見られたために後から彗星とされたものや、逆に、彗星のような軌道を持ちながら蒸発が見られない小惑星のような天体も発見されています。

最近では、小惑星帯の中にも、彗星活動を示す天体が見つかっています。このことから、彗星と小惑星の区別が次第にあいまいになっていると言うことができます。

彗星の名前には、発見者の名前が、発見・報告の早い順に最大で3名まで付けられます(一部例外もあります)。発見者名は、個人や観測グループ、天体観測衛星の場合などさまざまです。

ただし、同じ個人やグループが複数の彗星を発見した場合などは、彗星が区別しにくくなります。そのため、個々の彗星を区別できるよう、正式には符号を付けることになっています。

彗星について、私自身、中高生のときに、彗星を美星町でよくみていました。友達と一緒に、流星をみることもしていました。

以上、解説は、國立中興大學 橋本さんでした。

 
 
 
流星群  
 
おすすめの流星群と星の一生

ソラジオトークfrom OKAYAMAへようこそ 美星天文台 前野です。

放送回の振り返りとして、流星群と呼ばれるものは年間で112個あり、その中でも私のおすすめの流星群は、8月の「ペルセウス座流星群」と12月の「ふたご座流星群」です。

どちらも十分暗くなったころに見え始め、夜空が暗い場所では1時間に数十個の流れ星が期待できるためです。

さて、夜空には様々な天体があります。

今の時期(2月頃)の一番星は木星で、日没後に空の高い位置で明るく輝いています。

南東の空には冬の大三角の星があります。

オリオン座のベテルギウス、おおいぬ座のシリウス、そして、こいぬ座のプロキオンの3つで正三角形を作ります。

シリウスは星座の星でもっとも明るく、白く輝いています。

ベテルギウスはオレンジ色をした星です。とても寒い時期ですが、空気が澄んだ日が多く、また、明るい一等星も多いため、夜空はとても賑やかです。

さて、今回は星の一生について、お話をします。

星といって思い浮かべるのはどんなものでしょうか?

金星や木星は都会でも見える明るい星で、太陽の周りを回る惑星です。

望遠鏡を使うと、形や表面の模様を観察でき、美星天文台の夜間公開でも、輪っかのある土星や縞模様が見える木星は人気が高い天体です。

惑星は自分で光っているわけではなく、太陽の光を反射しています。

このような惑星は岩石やガスが集まっただけのものです。

このため、惑星には寿命はありません。

一方、星座を形作る星は、全て太陽のように自ら光を発する、恒星です。

ここからは、恒星(こうせい)のことを単に、星と言うことにします。

星が光輝く主なエネルギーの源は、星の内部で起きている水素の核融合反応です。

太陽を始めとする星は、そのほとんどが水素でできていて、その水素を燃料にしています。

このため、燃料となる水素がなくなってくると、星として寿命を迎えることになります。

ただ、星の重さによって、燃料の消費の仕方が異なります。

重たい星ほど燃料の消費が激しく、明るく光る反面、寿命は短くなります。

短いと言っても、数百万年、数千万年ですので、私たち人間からすると気が遠くなるような長さです。

逆に、軽い星は燃料をそれほど消費せず、そこそこの明るさで、寿命は長くなります。

寿命は数億年や数十億年、百億年にもなり、宇宙における時間の長さを感じられそうです。

私たちの太陽は比較的軽い星です。

太陽は、宇宙の中ではごくありふれた存在です。

寿命は100億歳程度と考えられています。

現在、46億歳の太陽はあと50億年ほど輝き続けるはずですので、何も心配はいらないですね。

ここからは、太陽のような、軽い星の最期について、お話します。

星は丸い形をしています。

これは星の内部で起きる核融合反応のエネルギーで外側に向かう放射の圧力と、中心に向かって働く重力が釣り合っているためです。

(天体が大きくなる、つまり重たくなると、すべての物質がもつ引き合う力も大きくなり、複雑な形を保つことが難しくなるため、星は丸いのです。)

ただし、 太陽や地球よりもさらに小さく、重力の弱い小惑星は、丸くはなくじゃがいものようないびつな形をしたものもあるのです。

寿命が近づいた星はこのバランスが崩れて、だんだんと大きく膨張していきます。

このとき、表面の温度が下がることによって、星の色も赤くなっていきます。

赤い色をした大きな星、という意味で、赤色巨星と呼ばれます。

(ちなみに星の表面温度の高い順に青色→白色→黄色→赤色となります。)

誕生日の星座の一つ、おうし座には、一等星アルデバランがありますが、この星が今、まさにこの赤色巨星の状態です。

太陽の数十倍の大きさにもなっています。

望遠鏡で見ると、さぞ大きく見えるだろう、と思われるかもしれませんが、残念ながら遠くにあるため、望遠鏡で拡大しても点にしか見えないのです。

(距離でいうと、地球からはおよそ67光年離れています。)

宇宙のスケールの大きさを実感します。

赤色巨星はその後、宇宙空間にガスを放出していきます。

遠くから望遠鏡で観察すると、雲が球形に広がっているように見えるため、(惑星のような丸や輪をもつような形にみえるため)惑星状星雲と呼ばれます。

そして、白く小さな星だけが残り、これは白色矮星(はくしょくわいせい)と呼ばれます。

次に、大きな重い星の最期について、お話します。

オリオン座のベテルギウスなどが代表的な天体です。

重い星も、軽い星と同様、寿命が近づくとだんだんと大きく膨張していき、表面の温度が下がることによって、赤くなっていきます。

ベテルギウスは太陽の直径の700倍程度もある、赤色超巨星(せきしょくちょうきょせい)とも呼ばれる天体です。

そして、このような星は最期に大爆発を起こします。

超新星爆発(ちょうしんせいばくはつ)です。

そのエネルギーは凄まじく、非常に明るく輝きます。

仮にベテルギウスが超新星爆発を起こすと、満月並みの明るさになると言われています。

街の中でも、また、昼間の青空の中でも星が光って見える、ということになります。

その後は次第に暗くなっていき、ついには肉眼では見えなくなります。

このため、いずれはオリオン座の形も変わってしまうのです。

そんな気になるベテルギウスの爆発ですが、いつ最期を迎えるかは正確には分かっていません。

今日かもしれませんし、明日。もしくは、数千年後や数万年後の可能性もあります。

ただ、宇宙の長い長い時間の中では、あとわずか、とも表現できそうです。

超新星爆発のときには、大量のガスやチリが宇宙空間にばらまかれます。

中心には小さく密度の非常に高い星、中性子星(ちゅうせいしせい)や、ブラックホールができます。

ここまで、星の一生について、説明してきました。

やはり宇宙はスケールの大きな場所です。

ところで、星が最期を迎えると、それでお終いなのでしょうか。

実はそうではなく、星は最期を迎えて宇宙空間にガスやチリを放出しますが、またそのようなガスやチリが集まって、新たな星の材料になることがあります。

そして、星の内部や星の爆発のときには様々な元素が創られます。

私たちの体を作る炭素や窒素、酸素、身の回りにある鉄や銅、金などは全て星が創ったものです。

最近の研究では、金などの金属は、非常に密度の高い中性子星同士が合体するときの一瞬の爆発によって生まれたとも考えられています。

これらが、長い年月と広い宇宙空間の中で再び集まり、星が誕生するときに星の中に取り込まれていきます。

私たちの太陽や地球も、そのようにして、およそ46億年前にガスやチリの中から誕生する際、水素を中心に、炭素や酸素、様々な金属などの元素が交じり合ってできたのです。

このようにして考えると、星の最期は “新たな星” が生まれるきっかになり、私たちは星から生まれた、“星の子” とも呼ばれる存在とも言えます。

肉眼では、星は小さな点で光っているだけにしか見えませんが、望遠鏡を使うと、星が最期を迎えている惑星状星雲や新たに星が生まれている、オリオン大星雲などを観察できます。

星にも一生があり、そして、私たち生命や地球も宇宙にある様々な星のおかげでできたことを考えながら、星空を眺め、望遠鏡を覗くと、きっとこれまでと違う見方ができるかもしれません。

以上解説は、美星天文台 前野でした。

 
 
 
彗星  
 
8月のお盆頃に見られる流星群は?

そもそも「流星・流れ星」の正体を知っていますか?

流星の正体は、宇宙を漂っているとても小さな塵(ちり)が、地球の大気圏に突入し、大気と反応して光っている現象です。

どんな反応?

塵(ちり)すごい速さで大気とぶつかり、ぶつかった所の大気に逃げ場がなくなり、圧縮されて高温高圧になります。これを断熱圧縮といいます。

高温高圧となった大気の熱の影響で、塵(ちり)が溶けて蒸発します。このとき、大気中の原子や分子と反応して、光を放っているのです。

※大気との摩擦で光っているという説明がありますが、これはよくある間違いなので、天文宇宙検定で回答するときは注意してくださいね。

塵(ちり)の大きさは、0.1mm(ミリメートル)から数mm程度のものが多く、砂粒ぐらいの大きさです。

流星群とはどういった現象なのでしょうか?

流星群は「彗星(ほうきぼし)」と密接な関係があります。彗星が流星群のもとになっているからです。

彗星はそれぞれ固有の軌道を描きながら太陽を公転しています。彗星の本体は、水や二酸化炭素などの氷に塵(ちり)が混ざったもので、太陽に近づくと彗星本体の氷が溶けてガスと塵(ちり)が放出されます。

彗星の活動によって放出された一群の塵(ちり)は、彗星の軌道に沿って帯状に分布しています。

この塵(ちり)の帯は「ダストトレイル(Dust trail)」と呼ばれています。彗星が太陽に近づくたびに塵(ちり)を放出し、その軌道付近に、ダストトレイルを形成してきました。

このダストトレイルと地球の軌道が交差していると、地球がこの交差点に差し掛かったときに大量の塵(ちり)が大気に突入して、流星群が発生します。流星群が毎年同じ時期に現れるのはこのためです。

ダストトレイルの塵(ちり)は交差する地球の大気に同じ方向から突入してきます。それぞれの塵(ちり)の粒はほぼ平行に突入してきますが、その様子を地上から観測すると、空のある一点、すなわち放射点から放射状に流れているようにみえるのです。

この一点の場所が、ペルセウス座にあればペルセウス座流星群、ふたご座にあればふたご座流星群といったうように名前がついていくのです。

ちなみに、現在日本で、「Destniy+(デスティニープラス)」という探査機が計画中です。

流星群の現象が起こるということは、流星群の塵(ちり)の元となった母天体の彗星が存在することになります。「Destniy+(デスティニープラス)」では、ふたご座流星群の母天体である「ファエトン」という小惑星を訪れます。通常、流星群の母天体は彗星なのですが、「ファエトン」は小惑星です。

なぜ小惑星なのに塵(ちり)を出しているのでしょうか?

それを解明するのが「Destniy+(デスティニープラス)」の目的の一つ。

これまでの観測である程度原因が分かってきていて、昔弱い彗星活動があったのではないか?普通の彗星とちょっと違った塵(ちり)の放出の仕方で、例えばファエトンがとても太陽に近づく軌道をしているため、熱の影響で表面がヒビ割れて塵(ちり)を放出しているのではないかなどと考えられています。

いずれにしろ、これらの謎は、「Destniy+(デスティニープラス)」によって解明されるでしょう。

日本スペースガード協会の浦川さんは「Destniy+(デスティニープラス)」の理学チームとして参加されるそうです。探査が今から楽しみです。とのことでした。

以上 解説は、日本スペースガード協会 浦川さんでした。

 
 
 
 はやぶさ2  
 
2020年12月に小惑星リュウグウのサンプルを持って地球に帰ってきた探査機は?

問題:2020年12月に小惑星リュウグウのサンプルを持って地球に帰ってきた探査機の名前は何か。

正解は、「はやぶさ2」です。

他問題で出てきた探査機の説明です。

「はやぶさ」は、小惑星イトカワを探索しました。

小惑星イトカワは小惑星リュウグウ同様に「地球接近天体」。

NEO=Near-Earth object 地球近傍天体または、地球接近天体。

地球接近天体は、地球に近づく天体であって、時には地球に衝突する脅威となるような天体の仲間ですが、一方で、地球の近くまでやってくるので探査機を送りやすい軌道をしている。

「はやぶさ」は世界で初めて小惑星から表面の物質(サンプル)を地球に持ち帰る技術「サンプルリターン」実証しました。2010年6月に地球に帰還し、搭載カプセルをオーストラリアのウーメラ砂漠へ落下させ、運用を終えました。地球に持ち帰ったサンプルは、分析が行われ、小惑星の形成過程を考える上での新しい知見をもたらしました。「イトカワ」は、S型小惑星と呼ばれる岩石物質、普通コンドライト隕石と同様の物質でできていると考えられていたが証拠はありませんでした。サンプルを解析した結果、確かに、普通コンドライト隕石と同様のものであり、イトカワが岩石物質でできた小惑星であることを確認できました。

「はやぶさ2」では、イトカワと違ったタイプの小惑星を訪れようとしました。選ばれたのは、C型小惑星リュウグウでした。C型小惑星も岩石物質ではありますが、成分として炭素を多く含んだような物質、炭素質コンドライトという隕石と同様の物質でできている小惑星ではないかと考えられていました。ちなみに、地球接近天体の中で、C型小惑星は非常に少ない。今回解説を行っている 浦川さんは、「はやぶさ2 地上観測サブチーム」に参加されていたそうです。望遠鏡を使って、はやぶさ2が探査できるような軌道をもつ小惑星の中からC型小惑星はあるのかどうかをチームで探し、小惑星リュウグウを見つけることができたそうです。「はやぶさ2」は、2018年6月に小惑星リュウグウへ到着。2019年に2回のタッチダウンによってサンプルを回収し、2020年12月に無事地球にサンプルが入ったカプセルを届けました。「はやぶさ2」はカプセルを届けた後も、燃料が残っているため、次の小惑星探査に向かうことになりました。この計画を「はやぶさ2拡張ミッション」あるいは、「はやぶさ2#(シャープ)」2026年に「小惑星2001 CC21」をフライバイして観測したあと、2031年に「小惑星1998 KY26」に接近して観測を行うことが計画されています。

「ガリレオ」探査機は、NASA(アメリカ航空宇宙局)の木星探査機です。1989年10月に打ち上げられ、木星に到着するまでの道中に小惑星ガスプラやイダを観測しながら、1995年に木星に到着しました。1995年から2003年の間、木星とその衛星などの観測を行いました。1994年7月には、シューメーカー・レビィ第9彗星の木星衝突を観測しました。シューメーカー・レビィ第9彗星とは、1993年に発見された彗星で、軌道を分析した結果、この彗星が1994年7月に木星に衝突することがわかったのです。彗星や小惑星が、惑星に衝突することはあるだろうとは考えられていたが、本当に衝突することが現実になったのです。衝突の後には、地球の大きさ程度の大きな衝突跡が現れました。この出来事をきっかけに「小惑星の地球衝突問題」=スペースガード もしくは、プラネタリーディフェンスとも呼ばれる活動の重要性が認知されるようになりました。

「カッシーニ」探査機は、NASA(アメリカ航空宇宙局)とESA(欧州宇宙機関)が共同で開発。1997年に打ち上げた土星探査機です。金星や木星によるスイングバイを行って2004年6月に土星周回軌道に投入されました。ちなみに「スイングバイ」とは、惑星などの重力の力を利用した探査機の航法です。2004年12月には、搭載していた小型探査機「ホイヘンス」を切り離し、土星の衛星タイタンの探査を行いました。この「タイタン」という衛星は、1.5気圧程度の大気を持っています。さらに地表には、湖のようなものがあり、地球以外で唯一、安定した液体が確認されています。ただし、ここでいう液体は、地球のような水ではなく、メタンと考えられています。つまり、地球の大気では、水が雲となり雨となって地表に降り注いでいます。タイタンでは、メタンがその役割を担っているのではないかと考えられています。

2030年代は、太陽系大航海時代になるかもしれません。

以上 解説は、日本スペースガード協会 浦川さんでした。

 
 

          

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