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あきた労務管理事務所 

あきた労務管理事務所

2026.6.29 放送分

人材の定着率を分ける社労士目線での「意外な共通点」

現代の採用市場において、「ホワイト企業」はもはや当たり前。
しかし、求人票に魅力的な条件を並べても、早期離職を招くケースは後を執りません。

新卒者の本音:「ホワイトだと思って入ったのに、直属の上司に相談しにくい」「現場の空気が重い」
本質的な課題:制度の形骸化と実態のギャップ、つまり「入社後のミスマッチ」

29年のキャリアを持つ社会保険労務士・穐田恒雄氏は、数多くの企業の浮沈を見てきた経験から、高い定着率を誇る職場には「制度の運用」と「人間関係」にまつわる意外な共通点があると説きます。

2.「育休=迷惑」を「感謝」に変える「フォロー手当」
育休の取得が進まない最大の要因は、残されたメンバーへの業務負荷と、そこから生じる「気まずさ」です。
この問題を構造的に解決しているのが、「岡山子育てしやすい職場アワード」受賞企業などに見られる「フォロー手当」の仕組みです。

【仕組みの解説】
5人の部署で1人が育休を取得した場合、会社側は浮いたコスト(給与や社会保険料など)の何割かを、業務負荷が増える残りの4人に「手当」として還元します。

【不満をメリットに転換】
「ゆっくり休んでよ。私らちょっと給料増えるから」制度の不備を現場に押し付けず、仕組みによって周囲からこの言葉が自然に掛けられる環境を作ります。
育休を「周囲への迷惑」から「周囲への貢献」へと変える、組織文化の劇的な改善アプローチです。

3.10万円の補助金と「一通の感想文」が、人間関係を修復する
同じくアワードで高く評価されたのが、金銭的支援と心理的ケアを融合させたユニークな取り組みです。
育休取得者に「出産補助金」として10万円を支給する際、ある企業はユニークな「条件」を課しています。

課された条件:「残ったメンバーへの感謝を綴った感想文を提出すること」
単に現金を給付するだけでなく、あえて言葉による「感謝の見える化」を求める。
これにより、休む側の罪悪感を払拭し、送り出す側も「サポートが正当に認められている」と実感できます。
経営者が「職場の人間関係こそが最大の資産である」という思想を具現化したカタチです。

4.働き方改革の「次」:育休の取りやすさが企業の命運を握る
2019年からの働き方改革により、休日数の増加や残業削減は今やどの企業も主張するようになりました。

穐田氏は「求人票で休日数を謳っても、もはやインパクトがない」と指摘します。
現在、若い世代が最も注視しているのは「育児休業の取りやすさ」です。
これからの企業が目指すべき指針として、同アワードでも重視される「5つの客観的視点」が挙げられます。

おかやま子育てしやすい職場アワードの目指すべき指針

他事業者へのお手本…他社が模倣できる先駆的なモデルであるか
先進性・独創性…独自の工夫や新しい視点があるか
継続性・実行性…一過性ではなく、文化として定着しているか
気運醸成への貢献…職場全体の雰囲気をポジティブに変えているか
客観的数値…有給取得率など、データに基づいた実績が伴っているか

5.最も強力な福利厚生は「上司の機嫌」である
組織の健康度を測る究極の内部指標は、目に見えない部分にあります。

穐田氏が自身の事務所で最も大切にしているのは、「とにかく機嫌良さそうに仕事をすること」という極めてシンプルなマインドセットです。
どんなに立派な制度があっても、トップや上司の機嫌が悪いだけで、部下は「質問しづらい」「休みを言い出せない」という心理的安全性の欠如に陥ります。

「辞める理由も人間関係ですが、残る理由もまた人間関係なのです」

「あの先輩が丁寧に教えてくれるから」「この職場は相談しやすいから」という理由で、人は組織に留まります。

上司が機嫌良く振る舞い、誰もが話しかけやすい空気を作ることは、コストをかけずに明日から実践できる、最も強力な人事戦略です。

6. 昨日までの「すいません」を、今日からの「お疲れ様」に本当の意味での職場改革とは、制度という「箱」を作ることではなく、その中で交わされる「言葉」と「空気」をデザインすることです。

× 従来の職場: 休み明けに「昨日はすいませんでした」と肩身の狭い思いで出社する
〇 理想の職場: 周囲が「昨日はお疲れ様」と労いの言葉をかけられる

そんな「使う人の目線」に立った温かい循環がある職場こそが、これからの時代に選ばれ続ける「企業」ではないでしょうか。
今日、あなたは職場で「話しかけやすい機嫌の良さ」を保てていますか?

ハレまる。みっけ!

毎月2回 17時38分~17時48分頃放送
※放送時間が異なる場合があります。
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おかやま県内企業の取組事例や、従業員への子育て支援に係る補助金、セミナーなどの情報を発信する企業向けの子育て支援ポータルサイト「ハレまる。」とラジオコラボ番組です。

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